オフィスBGMを流すメリット・導入時の課題をまとめて紹介

公開日:2025/07/01  

BGM  メリット 導入オフィスBGMを流すことで、リラックス効果や業務効率アップなどのさまざまなよい効果を期待できます。しかし、オフィスBGMを導入する際には課題があることも同時に知っておかなければいけません。本記事では、オフィスBGMのメリットと課題に焦点を当てて解説していくので、ぜひ参考にしてください。

オフィスBGMを流すメリット

オフィスにBGMを導入するメリットや効果は、多くの企業が実感しています。以下に、その主なメリットを挙げていきます。

社内コミュニケーションの活性化

まず、社内コミュニケーションの活性化です。無音のオフィスでは、業務の音だけが響き、従業員が話しづらく感じる場合があります。

しかし、BGMが流れることで空間全体の雰囲気が和らぎ、従業員同士がリラックスしてコミュニケーションを取れる環境が生まれます。BGMの導入で社内のコミュニケーションが活発になり、チーム間の連携が強化され、よりよい業務環境が構築されることでしょう。

マスキング効果

次に、マスキング効果が挙げられます。BGMには音を隠す働きがあり、マスキング効果といいます。オフィス内で発生するキーボードの打音やOA機器の音がBGMによって軽減されれば、従業員がより業務に集中できる環境を整えられるのです。

とくに個人情報を扱う医療機関や金融機関では、この効果を利用してサウンドマスキングシステムを導入している場合もあります。マスキング効果は、業務効率が向上するほか、情報漏洩の防止にも役立つケースがあります。

ストレス軽減

また、BGMには従業員のストレス軽減効果もあります。音楽は人の感情に影響を与え、ストレスを軽減する効果があるとされています。業務に追われる従業員がストレスを抱えたまま働くと、パフォーマンスが低下し、結果的に業務効率や成果にも悪影響をおよぼす可能性があるのです。

しかし、BGMを導入することでストレスが軽減され、従業員がリラックスしやすくなります。ひいては、生産性の向上にもつながることでしょう。オフィス内で流す音楽には、従業員の集中力を高め、リラックスした気分にさせるものが多いため、心理的な効果を最大限に活かせます。

企業イメージ向上

さらに、BGMは企業イメージの向上にも寄与します。オフィスの一部や社員食堂、リフレッシュルームなどでBGMを流すことで、上質で洗練された空間を演出できます。社外の人が利用する場所でもBGMが流れていれば、企業のイメージが向上し、顧客や取引先とのコミュニケーション円滑化が期待できます。

とくに面談などでオフィスを訪れた求職者がよい印象をもてば、優秀な人材を確保するための一助にもなります。BGM導入による企業イメージ向上の効果は、企業の文化や雰囲気を外部に対しても示す重要な手段です。

タイムマネジメントへの貢献

最後に、タイムマネジメントへの貢献です。勤務時間の管理は、従業員が効率的に仕事を進めるために必要なスキルのひとつです。オフィスBGMを活用すると、特定の時間に特定の音楽を流すことで、従業員が時間を意識しやすくなります。

たとえば、始業前や休憩時間に音楽を流すと、従業員はスケジュールを意識して行動するようになるのです。こうした工夫によって、残業を減らすことができ、従業員のタイムマネジメント能力を向上させる効果が期待できます。

オフィスBGMを導入する際の課題

オフィスにBGMを導入することにはメリットが多くありますが、同時にいくつかの課題も存在します。課題をクリアするために、導入前に慎重に対策を検討する必要があります。

音量調整

まず、音量調整の難しさが挙げられます。音量が大きすぎると不快に感じる従業員が出てきますが、逆に音量が小さすぎるとBGMのマスキング効果が低減し、オフィスの騒音を十分に隠せなくなります。適切な音量設定が重要ですが、音量の好みは個人差があり、従業員の満足度に影響を与えるかもしれません。

一般的に、BGMの音量は40〜50dB程度が推奨されています。しかし、オフィス内のレイアウトやスピーカーの配置によって音の聞こえ方が変わるため、配置を工夫することも必要です。たとえば、音の聞こえやすい場所にパーティションを設置して音量を軽減する方法も有効です。

選曲

次に、選曲の難しさも課題となります。BGMの選曲は、オフィスの印象に大きく影響を与えるため慎重に行う必要があります。たとえば、お昼休みの後にスローテンポな曲を流すと、従業員の集中力が低下し、眠気を引き起こす可能性があるのです。

また、J-POPや映画音楽などのよく知られている曲を流すと、BGMが気になりすぎて業務に集中できない従業員が出てくる可能性もあります。そのため、オフィスの目的や従業員の属性に合わせた選曲が重要です。従業員が集中しやすく、快適に過ごせるような音楽を選ぶことが、BGM導入の効果を最大化する鍵となります。

オフィスBGMはどうやって流す?

オフィスにBGMを流す方法には、いくつかの選択肢があります。それぞれの方法には特徴があるので、企業のニーズや予算に応じて選ぶことが大切です。

オフィスBGM専門の業者と契約する

まず、オフィスBGMに特化したサービスを提供する業者と契約する方法があります。この方法では、企業の職種や従業員の年齢層などに合わせて、専門のスタッフが適切な音楽を選定してくれます。オフィスBGMの選曲は時間がかかるため、業者に依頼することで、従業員の負担軽減が可能です。

また、業者によっては、無料トライアル期間を提供している場合もあります。そのため、実際に導入前に体験して、従業員の意見を聞いてから契約を決定することもできます。ただし、オフィスBGM専門業者と契約する場合には、導入コストやランニングコストがかかるため、慎重な予算計画が必要です。

音楽配信サービスを利用する

近年では音楽配信サービスを提供している企業が増えているので、これを活用する方法も選択肢のひとつです。音楽配信サービスは、インターネット環境さえあればすぐにでも導入できます。選曲の自由度が高く、手軽に導入できる点が魅力です。

しかし、インターネット接続に依存しているため、通信環境の影響を受けやすい点に注意が必要です。また、プレイリストを作成する際には担当者の手間がかかるため、事前にプレイリストの有無やカスタマイズ機能について確認しておくとよいでしょう。

CDやダウンロードした音楽を利用する

音楽の幅にこだわらない場合、既存のCDやダウンロードした音楽をオフィスで流す方法もあります。この方法は、費用がかからず、手軽にBGMを導入できる点が魅力です。

ただし、CDやダウンロードした音楽を使用する場合には、著作権に関する注意が必要です。とくにBGMとして使用する場合、使用許可を得ていない楽曲を流すことは著作権侵害にあたる可能性があります。

従業員専用のワークスペースや休憩室など、使用空間が限定される場合、著作権に関する問題は生じにくいです。しかし、商業的な利用を目的とする場合は、JASRACとの契約が必要な場合もあります。

ラジオを利用する

オフィスでBGMを無料で流したい場合は、ラジオを利用する方法もあります。ラジオは、音楽を中心とした番組が多く、ジャンルも幅広いため、オフィスの雰囲気に合わせて番組を選べます。ラジオの最大の利点は、導入コストがほとんどかからない点です。

ラジオ受信機があればすぐにでも導入が可能で、かつ通信環境に依存しないため、安定して音楽を流せます。しかし、ラジオ番組には限りがあり、番組内容や流れる音楽がオフィスの雰囲気に合わない場合もあるため注意が必要です。

また、ラジオの電波状況が不安定な場合、音楽が途切れたりノイズが入ったりすることがあるため、電波状況の確認が重要です。

オフィスBGM導入にあたってのポイント

オフィスにBGMを導入する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが大切です。以下では、その主なポイントを紹介します。

時間帯やエリアごとにBGMを変える

同じBGMがオフィスのすべての場所で繰り返し流れると、従業員が飽きてしまう可能性があります。飽きを防ぎ、オフィスBGMの効果を最大限に活用するためには、時間帯やエリアごとに異なるBGMを流すことが効果的です。

たとえば、朝の始業時に元気が出るようなアップテンポの音楽を流し、昼休み後にリラックスできる音楽を流すことで、従業員の気分転換やタイムマネジメントが促進されます。また、場所に応じてBGMを使い分けることも重要です。たとえば、待合室やリフレッシュスペースでは落ち着いた音楽を流すことで、リラックスできる雰囲気を作り出せます。

定期的に楽曲を変更する

オフィスBGMを長期的に有効活用するためには、楽曲内容を定期的に見直すことが重要です。毎回同じ楽曲が流れ続けると、従業員が飽きてしまい、BGMの効果が薄れてしまう可能性があります。そのため、2〜3か月ごとに楽曲を見直し、新しい楽曲を取り入れることが推奨されます。

また、選曲に迷う場合は、従業員に意見を聞くのもひとつの方法です。従業員の意見を反映させることで、より満足度の高いオフィス環境を実現できます。

まとめ

オフィスにBGMを導入することで、社内コミュニケーションの活性化、業務効率の向上、ストレス軽減、企業イメージの向上などさまざまなメリットを享受できます。また、音楽のマスキング効果によって業務の集中力を高め、従業員のモチベーションや生産性を向上させる効果も期待できます。しかし、音量調整や選曲、著作権問題などの課題も無視できません。これらを克服することで、快適で効果的なオフィス環境を作り出すことが可能となります。

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