ジャズをオフィスBGMとして流すことで得られるメリットとは?

公開日:2022/07/15   最終更新日:2022/08/01


店舗BGMやオフィスBGMが当たり前に流れている今、その音楽の種類は雰囲気や場所によってさまざまです。ジャズをオフィスBGMとして使用しているところも多くあり、その魅力は計り知れません。今回はそんなジャズをオフィスBGMとして流すことで得られるメリットとは何か、詳しくご紹介します。

ジャズ音楽の特徴

薄暗いバーやおしゃれなレストランがかかっているイメージの強いジャズですが、その歴史は古く1920年代まで遡ります。ジャズは同年のアメリカ、ニューオーリンズで誕生した音楽だといわれているのです。ブラックミュージックとされていますが、実際はアメリカの南部の町で流行した音楽で、当時からさまざまな人種で入り乱れており、当時の人たちは言語が通じなくても音楽で通じ合っていました。

そんなジャズの大きな特徴は、即興での演奏です。元々楽譜が存在せず、アドリブで音を生み出し、それをつなげることでコミュニケーションをとっていたのがジャズです。その人数も制限がなく、2人から多いと20人以上で演奏するなどさまざまな形がある自由な音楽。

ジャズをオフィスBGMとして流すことで得られるメリット

オフィスのBGMとしてジャズを流す際のメリットはどういったものがあるのでしょうか?オフィスBGMにジャズを流すメリットについて紹介します。

リラックス効果のあるリズム

ジャズは独特なビートやリズムがあるため、リラックス効果が高いといわれています。また曲の中に抑揚があり、その心地よさとちょうどよいテンポの速さが心地よいとされているのです。しかしよく聞いてみると、ゆっくりとしたスローテンポではなく、どちらかというと速めのテンポなので、バラードのように眠たくなることはありません。仕事をしなければならない空間であるオフィスでは、速すぎず遅すぎないテンポが集中力を高めてくれます。

BGMで集中力が高まる

マスキング効果というのをご存じでしょうか。これはBGMなどを流すことによってほかの雑音が聞き取りづらくなり、結果的にほかの音をシャットアウトしてしまうといった現象のことをいいます。オフィスでBGMを流すことで、ほかの人の話し声やパソコンの音などが自然と耳に入らなくなることで、集中力が向上するというメリットがあります。また日本語の歌詞など、意味の分かる言語が入ってくると自然と耳を傾けてしまい、集中力が途切れてしまうこともあるので、純粋に音だけで楽しめるジャズは集中しやすい音楽といえるでしょう。

モチベーションの向上

ジャズの独特なテンポやメロディは、とてもおしゃれに聴こえますよね。かっこいい音楽ということもありますが、ジャズ=おしゃれというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。そういったイメージからなるモチベーションの向上も、オフィスBGMとして流すことで得られるメリットのひとつといえます。

タイムマネジメントに役立つ

時間帯によって流す音楽を変えれば、社員それぞれが時間を意識することになり、タイムマネジメントに役立ちます。音楽で時間を意識することによって、業務スピードやスケジュール管理に役立てることができるのです。

雨の日の憂鬱さを軽減できる

ジャズと雨の音を組み合わせることによって、雨の音を単体で聴いているよりもリラックス効果が高まることが分かっています。雨の日は憂鬱になりがちですが、ジャズを流していることによって、少しでも憂鬱さを軽減できるかもしれません。

ジャズを流すならオフィスのどの場所がおすすめ?

自然とリラックスができるということや、マスキング効果などから集中力が高まるという面から、休憩室や談話室、会議スペースなどのひらけた空間で流すのもおすすめです。しかし、有名すぎるジャズや大音量で流してしまうと、逆に集中力を欠いてしまう可能性があるので注意が必要です。オフィス内でジャズ音楽を流すのに向いている場所を紹介します。

休憩室

ジャズ音楽には、脳をリフレッシュさせたり心身ともにリラックスさせたりする効果があります。そのため、仕事での疲れを効果的に休ませることが期待できるでしょう。また、ジャズには食事の満足度に影響があるようで、休憩室にジャズを流すことは、休憩時間を充実させるために大きなメリットがあります。

会議室

会議室にジャズを流すことで、マスキング効果が得られます。マスキング効果とは、ある音が別の音にかき消されることです。会議では周りの人に聞かれたくないような話をすることもあると思います。そのため、会議室にジャズを流せば会議室からの会話漏れを防ぐことができるので、「誰かに聞かれてないか」と心配することなく話すことができます。また、ジャズには歌詞がないため、会話の邪魔をせずにリラックスする空間を作ることができるので、円滑に会議をすすめられる効果もあるのです。

オフィスにBGMを流す際の注意点

オフィスにBGMを導入するとメリットもたくさんありますが、気を付けなくてはならないこともあります。

音量を大きくしすぎない

BGMをうまく利用すれば、集中力が高まったり、リラックスできたりとメリットがたくさんあります。しかし、音量が過度に大きかったりすると音量に気を取られてしまい、集中力が低下してしまうのです。BGMは大きすぎず小さすぎず、適度な音量にするようにしましょう。

誰もが知っている曲は流さない

BGMを流す際は、曲選びにも注意しなければなりません。誰もが知っている曲を流してしまうと、音楽の方に気を取られ、集中力が低下してしまいます。ジャズであれば誰もが知っている曲というのが少ないので、オフィスBGMとして流すのには最適です。

来客がある場合はふさわしい音楽を流す

BGMが流れている場所に従業員やスタッフしかいない場合は、好きな音楽を流しても問題ありません。しかし、来客がある場合には、流す音楽に気を付けなければいけません。音楽によっては、お客さんが不快に感じる場合もあります。来客時にはジャズやクラシックなどの、フォーマルな音楽を流すようにしましょう。

エリアに合う音楽を流さないとイメージダウンにつながる

同じ会社の中でも受付や会議室、休憩室など、エリアごとに合うBGMを流さないとイメージダウンにつながります。そのため、最近の企業ではエリアごとに流すBGMを変えています。たとえば、スタッフしかいないエリアでは集中力がアップする音楽、来客があるエリアではお客さんに不快感を与えないような音楽と分けるとよいでしょう。どんな音楽を流したらよいか分からない人はスタッフにBGMの選曲を手伝ってもらったり、BGMコンシェルジュに選曲してもらったりしましょう。

オフィスBGMの導入方法

オフィスBGMにジャズを流したい場合、入手から実際に流すまでどのような手順を踏めばよいのでしょうか。ここではその導入手順を解説します。

レコードに発生する著作権の許諾を得る

まず、ジャズを流したいと思ったら音源を入手しなければなりません。その音源はCDやサブスク音源などでもよいのですが、その場合は著作権が発生するので各著作権者の許諾を得なければなりません。CDなどのレコードに発生する著作権や著作隣接権の許諾を得るか、その権利をまとめて管理している団体へ許諾を得る必要があります。後者の場合は年間や月間で利用料が発生することが多く、無断で利用した場合には民法刑法の両方で罰せられる場合があるので注意が必要です。

著作権フリーの音源を流す

著作権フリーの音源であれば、著作権の許諾を得る必要がないので金銭的負担も少なく、もっとも簡単な方法といえます。著作権の存続期間は作者の死後70年と定められているため、ジャズであれば著作権が切れている音源も見つかる可能性もあります。

BGM配信サービスを利用する

オフィスや店舗BGMを提供している配信サービスを利用するといった方法もあるのです。配信サービスでは著作権を管理している団体や、著作権の問題をクリアしている企業がサービスを提供している場合が多いので、確認したうえで安心して利用できます。また、ジャズ専門のラジオなどをリアルタイムで流す行為は著作権の侵害にはあたらないので、こちらも有効な手段です。

オフィスBGMを導入する企業が増えている理由

最近オフィスBGMを導入している企業が増えていますが、どんな理由からオフィスBGMを導入しているのでしょうか?

社員のストレス軽減

音楽にはリラックスできる効果があります。そのため、会社でオフィスBGMを流し社員のストレス軽減が期待できるのです。

働き方改革

ひと昔前までは、静かな社内で仕事を行うことが当たり前でした。しかし現在、多様な働き方が実現されていることにより、オフィスBGM流す企業が増えています。BGMを流すことは、労働環境の改善に有益な方法として知られています。労働環境を改善することと、生産性上げることを目的に、企業はBGMを導入しているのです。

社員の定着率が上がる

オフィスBGMを流すことは、働き方改革の有益な方法として紹介しましたが、働き方が改善されることによって、社員の定着率も上がります。オフィスBGM一つで社内の雰囲気をガラッと変えることができます。

まとめ

魅力のたくさん詰まったジャズは、集中力やリラックス効果といったメリットも多くあり、オフィスで流すのにぴったりな音楽のひとつです。しかし、ジャズをオフィスBGMとして流す際は、注意点もあります。今回の記事で紹介したBGMを流す際の注意点などを参考に、従業員やスタッフの集中力が下がらないように気を付けながら、選曲などを行いましょう。オフィスBGMには、業務効率のアップや社員の定着率アップ、労働環境改善など、たくさんのメリットがあります。オフィスBGMの導入を迷っている人は導入をおすすめします。導入した際は、ジャズの選曲を候補に入れてくださいね。

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