ボサノヴァを店舗BGMとして流す際に注意するべきポイントとは?

公開日:2023/02/01  


店舗でBGMを流している方、ボサノヴァは使っていますか?ボサノヴァは「BGMの王様」と呼ばれ、店舗BGMとして幅広く使用されています。使うシーンを吟味すれば、雰囲気のよい店舗づくりに貢献してくれるでしょう。この記事では、ボサノヴァの魅力や、使用するうえでの注意点などについて解説しているため参考にしてください。

ボサノヴァとは?

ボサノヴァは、ジャズとサンバが融合したブラジルで誕生した音楽です。ポルトガル語でボサノヴァは「新しい感覚」という意味があります。ジャズの影響を受けていますが、基本的にリズムはギターにより作り出されます。ブラジルの若者から生まれた音楽として、世界から評価されています。ボサノヴァについて詳しく特徴を見ていきましょう。

8ビートの音楽

ボサノヴァは、静かな8ビートが刻まれ続ける音楽という特徴があります。8ビートとは、1小節が8つの音で刻まれているということです。しかし、はっきりとしたリズムを刻み、ダンス音楽として発展したサンバやジャズとは大きく違っています。基本的にはギターを使った弾き語りで、ドラムやパーカッションを使ったダンサンブルなリズムはとらないことが一般的です。強弱を付けてグルーブ感を出すジャズやロックと違い、決してリズムを強調する8ビートではありません。ボサノヴァの8ビートには、優しく、穏やか印象を受けます。

歌が主役となる音楽

ボサノヴァの主役となるのは歌であり、楽器主体のジャズとは性質を異にしています。リズムを作り出すギターはあくまで伴奏であり、歌を主役とした音楽ジャンルです。歌にも特徴があり、まろやかで落ち着いた印象を与えるウィスパーボイスを使用します。ウィスパーとは「ささやく」という意味であり、息を多めに出す感情表現に富んだ発声方法です。

先行音を使用する音楽

ボサノヴァのリズムは8ビートですが、リズムを一定に刻むのではなく「先行音」をリズムの先に食い込ませて演奏します。先行音があることによって、スイング感や疾走感を表現しています。先行音があることによって、落ち着くだけではなく、独特のリラックス効果が発生する音楽です。

ボサノヴァをBGMで導入するおすすめシーン

ボサノヴァにはゆったりとした8ビートや優しい歌主体の音楽が特徴で、リラックス感があり、落ち着く効果があります。ここでは、ボサノヴァの音楽の持つ特徴を活かすことができるシーンをご紹介します。

作業時

落ち着いた音楽であるボサノヴァは作業におすすめです。集中力を切らさず、過度に音楽に意識が向くことなく作業を続けられます。自分の好きなジャンルが流れると、どうしても耳に入ってしまい、作業に集中できません。また、ロックやクラブミュージックなど、抑揚やビートを意識させる音楽も同様に集中できません。先行音により、ある程度のスイング感が発生するボサノヴァは作業時のBGMにおすすめです。

リラックスしたいとき

ボサノヴァは、落ち着いた曲調と適度な疾走感を両立しているため、リラックス感を得られるジャンルです。ゆったりしたいときや疲れを取りたいときに流すと、非常にマッチします。居心地がよい雰囲気の提供が求められる、ホテルのラウンジやレストラン、カフェ、生活雑貨店などで流すのがおすすめです。

ボサノヴァを店舗BGMとして流す際に注意するべきポイント

ボサノヴァを流すことでリラックス効果が期待できますが、ただ流すだけでは不充分です。ここでは、店舗BGMを流すうえで知っておかなければならない重要なことをご紹介します。

著作権

ボサノヴァを流す際に注意したいのが、著作権についてです。著作権法に基づいて楽曲は管理されており、無断で流すことはできません。店舗でBGMを流す場合は、使用料の支払いを求められます。権利の監理先は、JASRACなど権利管理団体および個人があります。

楽曲の権利を所有しているのがどこなのかを確認し、適切に対応する必要があるのです。インターネット上の音楽配信サイトで購入した場合でも、無断使用は違法行為となるので注意が必要です。権利者の確認を行い、使用料を支払う手続きは時間がかかり、困難な作業です。店舗の運営と同時並行で行うのは現実的ではありません。

そこで、店舗BGMの配信業者に依頼するという方法があります。配信業者と契約し、配信使用料を支払う必要がありますが、配信業者が著作権への対応を済ませているため、店舗側の面倒な手続きをカットできます。必要に応じて利用を検討しましょう。

店舗コンセプトに合っているか

ボサノヴァが店舗コンセプトに合っているかを確認しましょう。ボサノヴァの持つ、ゆったりとした雰囲気や優しいイメージは、相性のよい店舗では効果を見込むことができますが、そぐわない場合もあります。都心一等地の洗練されたシャープなイメージのホテルや、コンセプトの特殊なカフェ、大衆居酒屋などにはボサノヴァがマッチしません。

店舗BGMの目的は、お客さんに居心地のよい雰囲気を作り出し、滞在時間を増やすことで売上につなげることです。コンセプトと合わないBGMは売上につながらないばかりか、客足を遠ざけることにもなりかねません。ボサノヴァがマッチするのは一般的なホテルやカフェです。ボサノヴァが店舗コンセプトの邪魔にならないかを考慮しましょう。

音量

音量にも気を配りましょう。客席から聞こえる音量が大きすぎる場合、お客さんが不快に感じ、落ち着いた雰囲気を作り出すボサノヴァの効果を活かすことができません。多くのお客さんが来店している状態と開店時の誰もいない状態では聞こえ方が違うため、随時チェックし、不快な音量になっていないか確認することが求められます。

ボサノヴァを店舗で流す際は専門のBGMサービスの利用がおすすめ

ボサノヴァを流す際に、とくに注意しなければならないのが著作権の問題です。著作権問題を店舗のみで解決することは手間がかかるため、効率的ではありません。著作権問題をクリアする最短ルートは、専門のBGMサービスに依頼することです。ここでは、専門のBGMサービスについて詳しく解説しています。

使用許諾手続きを省略できる

専門のBGMサービスは、権利者への許諾と、支払い手続きを済ませた楽曲を配信しています。配信サービスの利用にお金を支払う必要がありますが、代金の中に楽曲の使用料金が含まれているのです。手間のかかる権利者への使用許諾手続きを省略できるため、非常に効率的です。

導入費用を抑えられる

BGMサービスに支払う代金は毎月数千円程度であり、自分で楽曲を用意するよりも圧倒的に安価で導入できます。CDなどの媒体で楽曲を用意した場合、購入費用や保管場所、管理費用が必要ですが、BGMサービスは業者側のサーバー上で楽曲を管理するので、余分なコストがかかりません。

曲数が多い

BGMサービスの楽曲は、サーバー上から配信されるため、多くの楽曲を使用可能です。店舗の営業時間中は、基本的にBGMが途切れることを想定していないでしょう。また、毎日同じ曲だとお客さんも飽きてしまう可能性があります。

よって、CDなどの音楽媒体を多く用意してBGMを流し続けるのは、作業性からも現実的ではありません。BGMサービスは多くの楽曲を保有しているため、楽曲が途切れることがなく、チャンネルを切り替えられるため、飽きることなくいつも新鮮な気分で楽しむことができるのです。

まとめ

ボサノヴァはブラジルで生まれ、ジャズやサンバの流れをくむ音楽です。「BGMの王様」と呼ばれ、ゆるやかな8ビート、優しいボーカルなどを特徴に持つボサノヴァは店舗BGMとしてよくマッチします。しかし、店舗BGMとして使う際には、とくに著作権に注意する必要があります。BGMサービスを利用することで、著作権の手続きにかかる手間を省くことができるため、大変便利です。店舗BGMとしてボサノヴァは多くのメリットがあり、使いやすいですが、著作権をはじめとするさまざまな注意点を考慮したうえで導入しましょう。

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