オフィスにBGMを導入する際は著作権に気をつけよう

公開日:2024/04/15  最終更新日:2024/03/15

著作権注意

近年、オフィスにBGMを流している会社は少なくありません。BGMによって得られる効果もあり、これからBGMを導入しようという会社もあるでしょう。そんなBGMですが、著作権には十分に留意する必要があります。この記事ではオフィスBGMに関する著作権法の基礎知識を紹介します。正しく理解して違法にならないよう気をつけましょう。

著作権とは?オフィスでBGMを流すときに知っておきたい基礎知識

著作権は、音楽を創作した著作者に与えられる権利であり、音楽の歌詞と音楽の両方に適用されます。登録や申請の必要はなく、音楽が創作された時点で著作物として保護されます。オフィスでBGMを使用する際には、以下の点に留意が必要です。

著作権違反にならない音楽の使用方法には、個人的な楽しみや営利を目的としない使用、著作権フリーの曲や著作者の死後70年経過した曲の使用があります。営利目的での使用や許可なく音楽を使用したり販売したりする場合は著作権違反となります。

著作権違反は犯罪であり、告訴されると処罰されます。BGMには版権BGMとフリーBGMの2種類があります。版権BGMは著作権法によって保護されており、個人利用以外では著作権者に利用料を支払う必要があります。

一方、フリーBGMは著作権が放棄された楽曲であり、利用制限がある場合もあるため、利用規約を確認することが重要です。オフィスでBGMを利用する際は、著作権に関する知識を持ち、適切な手続きを踏むことが大切です。著作権違反は重大な犯罪であるため、注意深く対処することが必要です。

著作権を侵害しないためにはどうすればよいのか

オフィスでBGMを導入する際、著作権を侵害しないようにするにはいくつかの方法があります。まず、従業員のみの空間でBGMを流すことが重要です。オフィス内の限定されたスペースでのみ音楽を提供し、一般の来客や顧客が出入りするエリアでは避けるようにします。

これにより、著作権料の支払いが不要になる場合があります。次に、JASRACとの包括契約を結ぶことも有効です。テレビやラジオを流す場合には、JASRACとの契約が必要ですが、この契約を結ぶことで楽曲の使用権を得ることができます。

さらに、オフィスBGMサービスを利用することも一つの選択肢です。これらのサービスでは、著作権フリーの楽曲や著作権料が含まれた使用許諾が提供されるため、法的な問題を回避できます

ただし、契約内容や利用条件をよく確認することが必要です。これらの方法を組み合わせることで、オフィスBGMを導入し、著作権を侵害することなく快適な職場環境を整えることができます。

無料で利用できる著作権フリー音楽とは?

著作権フリー音楽とは、著作権が完全に消滅または放棄された音楽のことを指します。これは、一般的には公共ドメインとして知られています。

また似たような言葉でロイヤリティフリー音楽というものがありますが、こちらは一度支払えば利用回数や目的に関係なく、契約範囲内で自由に利用できるというものです。著作権フリー音楽を利用する際には、以下の点に留意が必要です。

まず、信頼できる提供元から音楽を選ぶことが重要です。インターネット上には多くの著作権フリー音楽を提供するサイトがありますが、その中には提供元が明確でない場合もあります。これらのサイトから提供される音楽を利用する際には、その信頼性を確認することが必要です。

また、楽曲だけでなく、その背後にいる人物や組織についても調査することが重要です。楽曲の製作者や提供者の信頼性やイメージは、使用する楽曲の品質や印象に大きな影響を与える可能性があります。

著作権フリー音楽を利用する際には、提供元や製作者についての情報を確認し、信頼性の高いサイトから音楽を選ぶようにしましょう。これにより、安全かつ品質の高い音楽を利用することができます。

オフィスBGMにはどんな効果がある?

オフィスでのBGMは、集中力向上に効果的です。これは、音楽が自律神経と密接な関係にあることに基づいています。

音楽から得られる効果

音楽から得られる効果は以下の通りです。まず、音楽が流れていると場が和み、話しやすくなります。また、音楽によって気持ちも穏やかになり、安心感を得ることができます。さらに、音楽は血圧や心拍数に影響を与え、リラックス効果をもたらします。

そして、健康な状態を保つためには、交感神経と副交感神経がバランス良く働くことが重要で、音楽は交感神経の活動を抑制し、副交感神経を活性化させるため、BGMを流すことは自律神経を整えるという意味でも効果的です。

オフィスBGMの活用

オフィスでのBGMは、集中タイムから休憩タイムへの切り替えを助け、効率的な働き方を促進します。とくに、クラシック音楽は、脳神経系に良い影響を与え、社会性の向上や脈拍の安定に効果があるとされているためおすすめです。

また、集中している時にはβ波が多く出ていますが、長時間続けると脳は疲れてしまいます。音楽を聴くことで、リラックス時に発生しやすいα波を促し、脳を休めることができます。

以上の理由から、オフィスにBGMを流すことは集中力向上や作業効率の向上につながり、快適な職場環境を整える一助となります。

オフィスBGMの注意点とは?

オフィスBGMの導入は、メリットがある一方で、注意が必要なポイントも存在します。たとえばBGMの音量です。周りの雑音をかき消してくれるマスキング効果は同程度の音が重なることで生まれますが、音が大きすぎるとかえって社員の集中力を損なうため、オフィスBGMの音量には配慮が必要です。

最適な音量は、約70dB程度で85dB以上になると集中力が欠如しやすくなります。また、スピーカーの配置も重要であり、スピーカーに近い社員が音に違和感を覚えないよう、レイアウトの調整が必要です。

次に聞き流しやすい音楽にすることも重要です。音楽のジャンルは、社員の集中力に大きな影響を与えます。一般的には、J-POPや有名な映画のテーマソングなど、誰もが知っている曲は、聞き流しにくく、集中しにくいとされています。

したがって、クラシックなど聞き流しやすく、ストレスを感じないような音楽の選択が求められます。このほか、エリアごとに合ったBGMを選択することも大事です。オフィス内の各エリアは、仕事の性質や雰囲気が異なります。

集中して作業を行うエリアや、人の出入りが激しい部署があるエリアとでは適切な音楽も異なるでしょう。また受付や応接室などの場所では、BGMがその企業のイメージにも影響するため、慎重な選曲が必要です。

これらの注意点を考慮することで、オフィスBGMの導入が職場環境の改善に寄与し、社員の働きやすさを向上させることができます。

まとめ

オフィスBGMを導入する際は、安全な運用のためにも著作権の理解は不可欠です。また、オフィスBGMの導入は職場環境の改善に効果的で、集中力向上やリラクゼーション効果がある一方で、適切な音量や聞き流しやすい音楽の選択、エリアごとに合ったBGMの配慮が重要です。オフィスBGMは、正しく導入すれば職場環境を改善し、従業員の働きやすさを向上させることができるためおすすめです。そして著作権を気にせずオフィスBGMを流したい場合は、オフィスBGMサービスの利用をおすすめします。オフィスBGMサービスならば多様な音楽を著作権を侵害することなく流すことができるため、安心してオフィスにBGMを導入できるでしょう。

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