健康経営オフィスとは?社員が健康に働けるオフィスを目指そう

公開日:2023/09/01   最終更新日:2023/09/14

会社で真面目に働くのはとても大切なことです。しかし、無理して働き続けると、心身の不調を招くことがあります。そこで注目されているのが、健康経営オフィスという考え方です。今回の記事では、健康経営オフィスとはなにか具体的に説明します。また、社員が健康に働けるオフィス環境のポイントについても解説しましょう。

無理な労働は結果的に生産性が低下する原因になる

以前の日本社会では長時間労働の職場が多く、熱心に働くことをよいとする風潮がありました。しかし近年では、労働環境が整っていないことから心身の調子を崩す会社員は少なくありません。ここでは、無理な労働環境が社員や会社にもたらす悪影響について説明しましょう。

無理な労働とは

長時間のデスクワークで、肩こりや腰痛、眼精疲労に悩んでいる人も多いはずです。オーバーワークや、職場での強いストレスは心身の不調を招きます。

疲れがたまると集中力が落ち、日中に眠気を感じるなど、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいます。過労のために精神疾患などの病気になってしまい、休職したり、退職したりしてしまう人も少なくありません。

生産性の低下

だれでも体調を崩す日はあるものですが、出勤中に心身の不調からパフォーマンスが落ちることは好ましくありません。このような状態を、プレゼンティーイズムとよばれています。

また、残業が多く労働時間が長いために、社員の睡眠時間が短くなってしまう場合も多々あります。心身の不調が悪化して欠勤したり休職したり、退職すると、会社にとっては大きな痛手となります。

また、社員自身にとっても、本来もっている能力を仕事で活かせないのは辛いものです。このように、無理して働き続けると、結果的に生産性が下がってしまう可能性が高いのです。

健康経営オフィスという考え方

近年では、健康経営オフィスを重視する会社が増えています。健康経営オフィスとは、社員の健康を管理、改善することで、生産性をアップさせる経営戦略です。

これまでは、社員の体調管理は本人任せにしていた会社もあるかもしれません。しかし、健康経営オフィスの考え方では、会社が率先して社員の生活習慣の改善や、健康の促進に関わります。社員の心身の状態を向上させることで、仕事の生産性も向上させる取り組みといえます。

健康経営オフィスを実現するためには、職場の空間や設備などを整備することが大切です。さらに、制度や職場でのルールを見直すことも欠かせません。競争が激しい社会で企業が生き残るためには、健康経営はますます重要な課題となるでしょう。

健康経営オフィスづくりのポイント

健康経営オフィスの重要性について説明しましたが、具体的にどんなことに取り組めばいいのでしょうか。ここでは、健康経営オフィスを実践するための、7つの大切なポイントを説明しましょう。社員の労働環境を改善したい人は参考にしてください。

快適な環境

快適なオフィスは、心身によい影響を与えます。社員が自分の居場所があると実感できて、ストレスがない職場環境を整えましょう。体に合わせて椅子の機能を調節できるか、作業する場所が明るいか、チェックしてください。多くのオフィスで冷暖房を使用しているはずですが、快適な室温に調節されているでしょうか。

また、植物を配置するとリラックスできるでしょう。照明や机の配置もチェックしてください。タバコや香水などのにおいに敏感な人も少なくありません。仕事中に不快な気分にならないよう、換気設備も大切です。

コミュニケーションできる

同僚とのコミュニケーションは非常に重要です。いつも挨拶する雰囲気があり、よく笑う機会があることも大切です。コミュニケーションを活性化させるために、社内報を発行したり、社内行事を実施したりする方法があります。

お互いの仕事内容を把握していると、友好的で業務も円滑に進むでしょう。小さなことを相談したり、依頼したりできる関係が築けます。また、仕事のアイデアが浮かぶチャンスや、情報交換の場にもなるでしょう。

休憩できる

仕事の合間に同僚たちと少し雑談するだけでも、気分転換になります。ほとんどの社会人にとって、何時間もずっと集中し続けるのは難しいでしょう。

集中力が落ちたために、本来は1時間で終わる仕事に2時間かかってしまったら、会社としては大きな損失といえます。適度な休憩をとることでリフレッシュでき、また前向きな気持ちで仕事に取り組めるはずです。

また、昼休みの時間は、規定通りしっかり休めているでしょうか。仮眠をとったり軽食をとったり、休憩できる機会を設けましょう。仕事の合間にデスク周りを整理整頓する機会や、ドリンクを飲めたりする空間があれば、ほっと一息つけます。

新聞や本に触れる機会を用意することも有効でしょう。また、周囲の人に対して、離席することに引け目を感じないことも大切です。

体を動かす

日常的に体を動かす習慣は、健康な生活に欠かせません。オフィスで座りっぱなしになることから、運動不足になる社会人は少なくありません。運動不足は生活習慣病などの病気につながる可能性があります。オフィスのレイアウトを工夫して、よく歩く環境を作り出しましょう。

適切な食行動

仕事が忙しくて昼食が満足に食べられない状況は、適切とはいえません。また、社員食堂がある場合は、カロリー表示されたメニューをそろえましょう。必要があれば、社員食堂のメニューなどを刷新することも重要です。食堂がない場合は、栄養バランスが整った弁当を用意するなどの方法があります。

また、ときどき仕事中に間食することも有意義です。空腹を感じると、ストレスを感じたり、集中できなくなったりする場合があります。適度に間食をとることで気分転換でき、再び仕事に向き合えます。

清潔を保つ

日常的に手洗いやうがいできる環境が大切です。インフルエンザやコロナウイルスなどの感染症は、職場で感染が広がることも少なくありません。感染者が出ると出勤できなくなり、ほかの社員たちの負担や不安感も増えてしまいます。

感染拡大を防ぐためにも、清潔を保つことは大切です。手洗いうがいや消毒液の利用で、感染症対策できます。また、こまめに職場を清掃することは衛生的で、前向きな気持ちで仕事に取り組めます。

健康意識を高める

社員が自分自身の健康状態をチェックすることは大切です。社員に対して、健康増進に関する情報を積極的に提供しましょう。健康意識を高めることで、プライベートの時間でも食生活や運動、睡眠に気をつけるようになるでしょう。

また、血圧や体重に気をつけるようになり、自発的な行動を促せます。産業医などの専門家とも連携し、定期的な健康診断やメンタルヘルスチェックを実施することも大切です。

相談窓口を充実させて、社員が自分の健康に配慮できるような環境を整えましょう。心身ともに健康で過ごせるように働きかけましょう。

まとめ

今回の記事では、健康経営オフィスの作り方について解説しました。日本では少子高齢化が急速に進み、働き手不足が社会的な課題となっています。職場環境が悪いと、せっかく育てた社員が会社を辞めてしまう可能性もあります。

社員が健康的に働けることで、職場の生産性の向上につながるはずです。仕事への満足度も高まり、働くモチベーションも高まるでしょう。

また、メンタルヘルスケアへの関心がますます高まる中で、健康経営オフィスの重要性は今後も増すことが考えられます。今回紹介したポイントを押さえて、社員が快適に過ごせる健康オフィスを目指してください。

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