オフィス BGMにおすすめなのはクラシック!その理由とは
これまでのオフィスは静かな場所というイメージでしたが、近年ではオフィスBGMを流す企業が増加しています。オフィスBGMは企業によって違いがありますが、おすすめなのはクラシックです。そこで今回は、オフィスBGMにクラシックがおすすめの理由や、モーツァルトの曲に高い効果があること、最適なモーツァルトの曲を解説します。
オフィスBGMにはクラシックがおすすめ!
オフィスでの仕事中はどのような音楽を流すとよいのでしょうか。ここでは、オフィスBGMにはクラシックがおすすめの理由を解説します。
オフィスBGMとは
オフィスBGMとは、オフィスでの仕事中に流す音楽のことです。オフィスに流す音楽は自然と耳に入り、業務効率の向上や創造性を高めることを目的として導入することが多いです。
オフィスに音楽を流す目的は、仕事内容や場所によって違いがあります。たとえば、単調な作業をする場合は、従業員のやる気を出させるようなアップテンポのBGMにしたり、休憩場所であればリラックス効果の高い落ち着く曲を流したりします。
ただし、オフィスにBGMをかける際は、音量が大き過ぎるとかえって従業員の集中力を乱す可能性があるので、70㏈程度に抑えましょう。
オフィスBGMにはクラシックがおすすめの理由
オフィスBGMにはクラシックがおすすめの理由は、歌詞がないため音楽を自然と聞き流せて作業に集中できることです。ボーカルが歌っているロックやポップスの場合は、人によって好みが異なるため、好みでない人にとっては雑音となりかねません。
しかし、クラシックの場合は、聴く人を比較的選ばず多くの人に受け入れられやすいでしょう。また、クラシックを流すと、「気分が落ち着く」「集中力が上がる」「仕事の質が上がる」などのメリットがあります。
そのほかにも、マスキング効果によってパソコンのキーボードの音や、ほかの人の会話が気にならなくなるということもメリットのひとつです。
オフィスBGMのリラックス効果
クラシックには、「1/fゆらぎ」と呼ばれる、波や雨などの自然音や小鳥のさえずりなどと同じリズムを持つ曲が多いです。この1/fゆらぎは、安心感や心地よさを与えるためリラックス効果があるといわれています。1/fゆらぎによるリラックスは効果は、自律神経のバランスが整うため、心身がすこやかな状態を保つことが可能です。
また、クラシックのリラックス効果によりストレスが軽減されるため、その結果ひとりひとりが穏やかに業務に取り組めるようになります。そのため、オフィスの雰囲気がなごみ、疲労の軽減や作業ミスの減少につながることで仕事の質の向上に期待できるでしょう。
オフィスBGMのリフレッシュ効果
人間の脳は、言語活動や論理的思考は左脳が用いられ、身体的感覚や芸術的活動は右脳を使います。仕事をする際は、左脳を使うことが多いといわれていて、右脳よりも容量が小さいため疲れやすいようです。
そのため、左脳を休ませることが必要となり、歌詞のないクラシックは右脳だけを刺激できるため、左脳を休ませることが可能です。左脳を休ませることで脳がリフレッシュでき、結果的に業務効率が向上するでしょう。
オフィスBGMのセラピー効果
クラシックには、心拍数を抑える効果や免疫力が上がるというセラピー効果もあります。そのため、イライラした気分を落ち着かせたり、ネガティブになっている気持ちを癒したりする効果が期待できます。
このような音楽セラピーは医療現場でよく用いられ、メンタルヘルス対策の一環として、多くの一般企業でも導入する企業が増えているようです。
モーツァルトの曲はとくに効果が高い
オフィスBGMにはクラシックの中でも、モーツァルトの曲は効果が高いといわれています。ここでは、モーツァルトの曲は効果が高いといわれる理由を解説します。
モーツァルト効果とは
オフィスBGMにはクラシックがおすすめですが、クラシックのなかでもモーツァルトの曲は、集中力の向上やリフレッシュ効果などがより高まるでしょう。モーツァルトの曲には、「モーツァルト効果」と呼ばれるものがあります。モーツァルト効果とは、モーツァルトの曲を聴くことで心身に影響を与えて、脳の活性化や業務効率が向上する効果のことです。
モーツァルト効果の存在が一般的に広く知られるようになったきっかけは、カリフォルニア大学アーバイン校の心理学者であるフランシス・ラウシャーらが、学術誌「ネイチャー」に発表した研究結果です。論文では学生に、モーツァルトの曲を聴かせたケース、ほかの曲を聴かせたケース、何も聴かせなかったケースに分けて、空間認識テストを行いました。
その結果、モーツァルトの曲を聴かせた学生が最も好成績だったことからモーツァルト効果が証明されました。
モーツァルト効果の実証実験
モーツァルト効果を確かめるために、さまざまな実験が行われるようになり、代表的なものにラットを用いた実験があります。
モーツァルトの曲を聴かせたラットとほかの曲を聴かせたラットで、どちらが早くT字型迷路を脱出できるか比較した実験です。結果は、モーツァルトの曲を聴かせたラットの方が早くT字型迷路を脱出できたため、モーツァルトの曲がラットの脳に直接作用し活性化させたことが証明されました。
しかし、その反対にモーツァルト効果に否定的な研究も行われていて、1999年にハーバード大学は脳が活性化されているのはモーツァルトの曲だけではなく、ほかの曲でも脳が活性化する効果があると発表しています。
いずれにしても、音楽が脳を刺激することが実証されたため、オフィスBGMによる集中力の向上やリフレッシュ効果が期待できるでしょう。
モーツァルト効果によるメリット
オフィスにモーツァルトの曲を流すと、やる気が出るというメリットがあります。
人間の脳は、初めて聴く曲や音階が変化する曲を聴くと、ドーパミンというやる気や幸福感が得られる物質が分泌される仕組みになっています。そのため、モーツァルトの曲を聴くことでドーパミンが分泌され、仕事に対する意欲がわいてくるでしょう。
また、モーツァルトの曲には理論的な展開があるため、旋律を覚えることで論理的思考が促されるようになります。よりモーツァルトの曲への理解が深まると、旋律の流れに気づいたときにドーパミンが分泌され、脳がさらに活性化されます。
それにより、脳のひらめきが向上するので、モーツァルトの曲は積極的に導入した方がよいでしょう。
オフィスで流すのに最適なモーツァルトの曲は?
数多くあるモーツァルトの曲の中で、オフィスで流すのに最適な曲は以下のような曲です。
・「セレナード第13番 ト長調 K.525 第三楽章」
・「セレナード第13番 ト長調 K.525 第四楽章」
・「弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 K.458 第二楽章」
・「ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407 第二楽章」
・「教会ソナタ 第10番 K.244」
・「ピアノ・ソナタ 第17番 第三楽章 K.570」
これらの曲は、モーツァルトの曲の中でも有名なものになるので、簡単に手に入ります。業務効率を上げたい人や集中力を向上させたい人は、積極的に取り入れてみましょう。
まとめ
オフィスBGMとは、オフィスでの仕事中に流す音楽のことです。オフィスBGMにおすすなのはクラシックで、クラシックを流すと、「気分が落ち着く」「集中力が上がる」「仕事の質が上がる」などのメリットがあります。
クラシックの中でもモーツァルトの曲は効果が高く、モーツァルト効果により脳に刺激を与えて活性化することが証明されています。また、オフィスで流すのに最適なモーツァルトの曲は有名なものばかりです。そのため、CDやダウンロードすることで簡単に手に入るので積極的に取り入れましょう。